突然の雨に仕方なくファストフード店へ逃げ込む。まるでスコールのような降り方で、雨に濡れながら走っている人がほとんどだ。時間に余裕のあった私は、窓側の席でぼんやりと雨がやむのを待つ。
通行人に子供の姿が目立つ。そうか、夏休みなのか。と8月も半ばにしていまさら気がついた。なんて季節感のない生活をしているのだろうと、苦笑した。
薄く熱い珈琲はのっぺりとした味で、特に何の感想も抱かせない。でも、そこに流れる空気はなぜだか心地よかった。店内に小さく流れるBGMは、ビーチで流れていそうなJ-POP。店内はいつの間にか、カラフルな服を着たオンナノコたちで溢れていた。
いつからなのだろう。季節が変わるのを周囲から教えられるようになったのは。昔は自分で、季節の変化に気がついていたのに。季節の香りに敏感で、四季を楽しんでいたのに。
気がつくと雨もすっかりやんで、青空が広がっていた。私は長袖のジャケットを脱いで、颯爽と表に出た。ノースリーブで外に出るなんて何年ぶりだろう。この調子だと、日焼けするのは目に見えている。でもたまにはいいだろう。季節に踊らされるのも悪くない。