どうやら飯島は先日の合否判定後に私が泣きはらした顔をしていたのを見て、
何か野暮で気の利かないことを言ったらしかった。
私は飯島が何と言っていたのか全く覚えていなかったのだが、
飯島の書いたその手紙を読んで思わず笑みがこぼれた。
相変わらず文末の空いたスペースには得意のイラストが描かれていた。
冬休みを前にしてその年最後の学年集会が行われた。
独特の汗臭さが充満する柔剣道場に集まった生徒たちの多くがどんよりとした顔をしていた。
皆、目前に迫ったセンター試験の追い込みで疲れ切っている様子だった。
誰かのゴホゴホという咳の音に反応して、クラスメートの内野が神経質そうな顔をした。
「風邪、うつすなよ・・・。」と呟きながらポケットに入れていたと思われるマスクを充てていた。
なんでも内野は家の中でも自分一人だけマスクをして過ごしているらしかった。
集会では冬休み中の過ごし方やセンター試験においての注意事項なんかが述べられていた。
この時期になると推薦やその他で進路が確定している生徒も見受けられるようになり、
3学期からは受験対策用の課外授業のみが行われる予定だった。
その場合3年生はほとんど自由登校になるため今回の学年集会が最